2020/12/05
「8050問題」とは80代の親が50代の子どもと同居して経済的支援する状態をなぞらえた中高年ひきこもりを抱える世帯を象徴した言葉。2019年3月29日に内閣府が発表した「平成30年度調査」によれば、40~64歳のひきこもりが全国に61万3000人いると推計されている。私の弟も何年か前まで自宅でひきこもりであった。親はいつかは子供がひきこもりの状態から脱して自立してくれると思っている。しかし私の経験則上、ひきこもりは自分の力で今の状況を脱却することは困難である。蟻地獄のなかでもがいている状態に近いと考えて間違いない。高齢の両親がなかなか説得しようとしても一番身近なゆえに両親への反発心が強く、ひきこもりを更生させるのは不可能である。暴力を受けるかもしれない。大事なのは年齢の近い兄弟が相当の覚悟を決めて救出するしかない。一人っ子の場合は、親戚や第三者の手助けを受けたほうがよい。私の場合は、兄である私が弟の現状(こころの状態)等を把握した上で話し合い、両親と一緒に弟を病院に連れて行った。その結果、弟は発達障害であると診断され、お医者様の紹介で弟は職業訓練校に通うこととなった。弟は1年~2年ぐらい職業訓練校にまじめに通っていた。学校では弟より重度の障害者がけっこういたらしく、弟はその人たちに比べると、相当恵まれていたことに気が付いたと言っていたらしい。一緒に学んだひとたちはこころが清らかで実に気持ちのいい人達だったとのこと。その後、弟は良い方向に向かい、現在では無事に再就職でき、今では元気に働いている。正直ほっとしている。同じような問題を抱えているご家族の方々のなにかしらのご参考になればと思っています。良い方向に向かうことをこころから祈念いたします。